いらない事実 欲しくなかった記憶

考えるな。頭の中に目を向けるな。

脳みそに思考させるな。

目に映った目の前の現実だけに気を逸らせろ。


カレンダーを見て、1日から順番に31日まで

口の中で呟きながら目で追う。

目の前にあるハンガーの色、形状、存在そのものを

目に映るままに頭の中で再現する。


考えること、思い出すことに費やせられる余地をなくしていく。




久しぶりにでっかいフラッシュバックが来た。

職場だというのに。

最近、悲しみに襲われる頻度が多くなってきて、

それでも小出し、小出しな感じだったので油断していた。



当日、当時のことが頭に鮮明に蘇る。

歯を食いしばる。眉をこれでもかと力を込めしかめる。

意識を逸らそうと躍起になる。

それでも後ろから襲いかかてくる記憶。


気を逸らして、別の方向を向いていても

背後にその記憶の息遣いが聞こえてくる。

静かに、でもその存在を知らしめるように、

耳元でゆっくりと呼吸する。




最近、その日の出来事でなく、

気持ちだけを綴ることが多くなった。

あまりよくない傾向だと思う。

どれだけ代わり映えのしない毎日でも、

日記には事実を書いていく方がいい。

どうせ気持ちも変わり映えしないんだから。

心の状態を書いてるうちは、

何も変わりゃしない。


意識を消したい。