飲みの誘い

今日は職場の人を誘って飲もうと、昼頃から考えていた。

そう考えると少しワクワクした。


けど定時少し過ぎの今、電車に乗って帰宅している。


皆が外回りの現場から帰ってきて、2時間ほど誘う時間はあったけれど。

口から出なかった。

断られはしないと思う。

けど、言えなかった。


定時前に、事務室から少し奥の部屋に行き、

一人静かに考えていたが、無理だった。

いつものように何事もなく帰る場合、

人を誘って飲んでから帰る場合、

細かく何度もシュミレーションしてみた。

誘って飲んで後悔することはない。

ただ、貴女と一緒に行ったことのある店に行くのは避けたいだけ。

誘うことに勇気は必要ない。と、わかってはいる。

だけど、今日飲みません? の一言が喉から上に出てこない。

身体中にその言葉は満ちている。

しかし、出口が見つからない。

数十分ほどシュミレーションをして、

決意したにも関わらず、言えなかった。



圧倒的なコミュニケーション能力の不足。

社会性のないくず。

こうやって一人で生きていくんだろうか。

ゾッとする。


貴女はなんら関係なく、単なる私の昔からの性格。

貴女が居れば、それでよかった。

というより、それがよかった。

寄り道せず帰宅することに何より貴女は喜んでくれる。


欠陥のある人間。

それともみんな言わないだけで同じなんだろうか。