練馬の古本屋

外回りで久しぶりに練馬を回った。


貴女とは一度だけ2人で降りたことあるね。

ここからバスに乗って、光が丘公園に行った。光が丘公園は、小さい頃貴女がよく来た場所。自転車の練習なんかもしたらしい。着いたのはもう暗くなっていたけど、久しぶりの思い出の場所で喜んでたね。

貴女は赤いダウンジャケットを着てた、初めて貴女に会った頃着てたやつね、多分寒い時期やったんやろうね。2人で光が丘公園に行ったのはその一回だけね。


練馬を歩いていると、好きだった古本屋が閉まっていた。去年から店舗はなくしてネットのみにしたらしい。さみしいね。均一棚見るの好きやったんやけど。

ここでは、薄田泣菫の十五弦を安く買ったのを覚えてる。あと何よりの収穫はディズニーファンの創刊号。貴女がめちゃめちゃ喜んだ。その事実だけで、私はこの古本屋に祝福を祈りたい。


あの文具屋では、貴女にディズニープリンセスの絵葉書を買った。そこの西友では貴女に頼まれたゲームソフトを探した。そしてこの道を歩きながら、貴女とメールした、電話した、貴女の声が私の耳に届いた。


私の声は、私の気持ちは、今の貴女まで届いてますか? 私の悲しさは貴女に伝わっていますか? いつまでも、いつまでも、貴女の不在を悲しんでやる。私がいる限り、貴女の存在はこの世になくなることはない。だけど、だからなんだってんだ。貴女が居れば済む話。