夕焼け空

職場の最寄り駅の改札を出たすぐの所、天井から足元までガラス張りで西向きなので、夕日が見える。

都内だけど都心から西側にあるので、西の窓からは特に高い建物もなく、低い家々が続き、奥の方に山が一つ見える。帰り、改札に入ろうとすると、そこの窓に人だかりができてみんなスマホで写真を撮っている様子。外に目を向けると、確かに赤々と生命力を誇るような夕日がもえて、空一面見事な夕焼けだった。


こんな様子を見たら、貴女にメールを送るんやろうな。ここの住民らは娯楽といったら夕焼けぐらいやねん、見事な夕焼け空なんて隅田川花火大会ぐらいのテンションの上がりようやで…なんて。


軽口を叩ける貴女が居ない。


どんな美事な空でも、この空の下に貴方はいない。目の前に続いている道、どの道を辿っても貴方には続いてはいない。世界中に張り巡らされるネットの中に、ほんの少し、貴方の名残りだけが取り置かれている。