ファミレスにて

なんだかわからないけれど、昼食に出掛けた瞬間からとてもソワソワする。落ち着かない。


店の席に着いても、居心地が悪くて体の収まりどころがない気持ちになる。


目の前の席に、若い、少しヤンチャな気味のカップルがやってくる。男はバンドマンか、髪をメタルなグリーン色に染めている。席に座るや2人して煙草を吹かし、スマホを弄り、一言も話さない。

そんな姿を横目に、食事を終えても収まりの悪い体を何とか落ち着かそうと煙草に火を点ける。

そうこうしていると、カップルに料理が運ばれてきた。目の前に置かれるや、女性は ペコッ と頭を下げた。意識的か、無意識かはわからないけれど日本人的だな と思う。そう思った途端、ほんの少し身の収まりが良くなった。


心の中でその二人連れに幸多かれと呟いてみる。



偏見と先入観でまみれた私が、ほんの少しでもそれらを捨てて世の中を見られるようになったのは貴女のおかげだと思う。

私欲をひとまず横に置いて、人の幸せを第一に考えることを知れたのは貴女のおかげだと思う。


その貴女が居なくなってから、貴女の幸せを願う気持ちを、他人に振りまいている。振りまいても、振りまいても、なくならない。

貴女に与えてもらったこの気持ちは、私の精神が駄目になるまで持ち続けようと思う。


物欲にまた溺れだした私だけれど、私欲の前に他利を考えて行きたいと思っています。



いまだ落ち着き切ってはいない状態で、まとまりのつかない頭を使って、貴女の存在を感じようとする。