例え何を捧げても

半月が過ぎ、また次の半月がやってきた。
平気だと思ってたのは月命日から遠ざかっていく半月だったからか。やって来た近づいてくる半月に差し掛かり、またも繰り返される憂愁の日。


帰路に就く夜道を歩きながら、私の全寿命を捧げても良いから一日だけでいいから貴女と過ごさせて欲しいと心から願った。
もし、貴女とあと一日過ごせるとしたら何して過ごそうか。
まず車を借りてドライブしよう。車に乗るのが大好きな貴女だったから。そしたらそのままディズニーリゾートに行こうか。シーとランドどちらも。貴女は年パサーだから。
それともディズニーリゾートは逆、東側へ車を走らせて、ずっと行きたがっていたシルバニアヴィレッジに行こうか。夜は美味しい食事を食べよう。お寿司でも、牛タンでも、焼き肉でも、お腹いっぱいになるまで。
夜はディズニーホテルに泊まるのもいいけれど、二人の家に帰ってゆっくりしたいな。また二人でお風呂に入りたい。お風呂の中で、いっぱい話をしたい。時間も感覚も勿体無いないから、お酒なんて飲まないよ。お風呂でゆっくり温まったら、静かに寝床に入ろう。その前に、貴女の髪の毛の白髪を一本、また一本と探して抜いても良い。その間、貴女はDSをしたり、スマホゲームをしてればいいよ。また話して、しばらくしたら眠りに就こう。一つの布団に、仲良く、静かに。
貴女のおでこに、頬に、何度も口づけをしたい。貴女の頭を何度も優しく撫でて、眠られない貴女のために、また優しく子守りの言葉をかけるからね。今度は先に眠ったりしないで、貴女が眠りに就くまでいつまでも、いつまでも貴女に寄り添い言葉をかけ続けるよ。


そんなことを考えていると、まるで貴女と過ごせる日が本当に来るかのような錯覚の中でワクワクしてしまう。そしてすぐ、そんな日が来ないことに絶望する。



私の寿命なんて安いものでは、貴女の一日はまかなえない。