油断するな

油断すると、笑顔のあなたを押しのけて、最期の貴女が目前に現れる。救えなかった瞬間の貴女。眼鏡を外した時の視界のように、何とか頭の中をぼんやりさせようと努力する。


油断すると、楽しかった貴女との想い出でなく、貴女を悲しませた記憶が頭を覆おうとする。喧嘩して泣かせてしまったこと、水をぶっかけてしまったこと、その他にも口に出したくない悪夢。けど、それは夢なんかじゃなく、私によってなされた現実の話。

無かったことには出来ない、嫌な記憶。


ただ、悲しかったこと、辛かったこと、悲しませたこと、それらも、楽しかった、幸せだったこと、二人で笑いあった想い出と全てが貴女との生活。楽しかったことだけではなく、悲しいこと含めて貴女との想い出。


…と強いてそのように考えても、無くならない後悔。それも含めての貴女との7年間だけど、ないに越したことはない。


ごめんね。

そう呟いても、写真の中の貴女は笑顔のまま。

怖い顔で、怒った顔で、「いや!」と言って欲しい。