今日は仕事を終えるのが遅かった。急遽現場、面接、長い会議。会議が終わったのが22時。その後理事長と話していると 目がショボショボだね、じゃまた今度話そうか と。実際疲れていた。家に帰ると23時半。風呂に入る。疲れが抜けない。

以前、貴女との最後の1年間は、こんな遅い帰りが当たり前だった。その時も疲れていた自覚はあったけど、今日同じような仕事量をこなし、改めてその疲れの半端ない度合いを認識した。上役に、疲れているから今度にしようと気を遣わせるほどの、他から見ても分かる疲労。こんな状態で、こんな疲れ切った身体で、疲労を表した顔で、毎日貴女の元に帰っていたのか。

今更ながら、とても申し訳なく思い、どうしようもなかった、やりようのなかった自分を恨む。


深夜1時、就寝前の一服にマンションの廊下に出る。廊下の天井に遮られた狭い空。

昨日そこから眺めた空には月がかかっていた。貴女と見た月。だけど今日は、月がない。私の空に、月が見えない。はるか天上に昇ってしまった貴女との月。今日の私には月が見えない。貴女と見た月が、私の空にはありません。


時間というものが、冷ややかに感ぜられる、寒い夜。


今日の私は月を眺めることすらできなかったのだ。