何のため

雪が、また雪が降ってきた。

前に降った雪も溶けきらない、凍ってすらいる東京に、埼玉に。また雪が降ってきた。


空からやってくるのが雪なんかじゃなく、貴女ならいいのに。綺麗な、可愛い名前の貴女だったらいいのに。


貴女が居なくなった2月になった。一年前に貴女が居た時間はあと15日。それを過ぎてしまうと、その日に貴女が居たのは2年前になってしまう。その日を過ぎて、私はどうやって生きていけばいいんだろう。それとも、今までと同じように、愚かに生き延びてしまうのか。



どうして私は貴女が居なくなって一年近く、生にしがみついているんだろう。誰も求めていないのに。誰も慰めてくれないのに。誰も私とは関係のない1日を過ごしているのに。

貴女ほど、私の生活に寄り添ってくれた人は居ない。

貴女ほど、私が人の生活に寄り添った人は居ない。


貴女が居ない。

貴女は居ない。

そんな世の中に、なんの未練があるのか。物欲以外の何の欲を持てるのか。誰のために働く。誰のために帰る。誰のために時間を過ごす。

これも、その日が近づいたための反応でしかないのか。それが過ぎればまたのほほんと愚かしく生をむさぼることができるのか。

できたところで、何の楽しみがある。



私は、貴女のために働いた。

私は貴女のために帰った。貴女のために朝起きた。貴女のためにお金を使った。貴女のために息をした。貴女のために。

貴女が居ないこの世界のために、私は何ができるのだろう。